核家族化や都市生活者の増加で、供養の形が変わってきています。ライフスタイルに合わせた供養の新しい潮流を紹介しましょう。
今、新しい埋葬として注目されているのが、「手元供養」です。
これは残された人たちが、「お墓が遠くていつも行ってあげられない」、あるいは「遺骨(遺灰)をいつも身近に感じていたい」という希望から、注目されています。
手元供養とは、遺骨や遺灰を収納する卓上の商品やアクセサリーに入れて、家の中に置いたり、携行したりすることです。故人を常に身近に感じることができるということで、最近、数珠や指輪、ペンダントなど専門のグッズが多数売り出されています。
遺灰の場合は、遺骨とは違って加工が容易です。中には遺灰を加工することに抵抗感をもつ方もいますが、逆にどんな形にせよ、故人の一部そのものを身近においていたいと、手元に置いて供養するのが「手元供養」です。
遺灰を加工するといっても、それはごく一部です。
ミニ骨壺やミニ仏壇
手元供養と同様に、今、注目されているのがミニ骨壺やミニ仏壇です。
住宅事情から仏壇が置けない、でも両親の位牌や遺骨をそばに置きたい、とくに核家族が進む中で、都会で暮らす方を中心に需要が増えています。
各種仏壇メーカーもそうした需要にこたえ、洋間に置かれても違和感のないデザインや一見仏壇に見えないような工夫をしています。位牌や写真を飾ってもわずかなスペースですみ、しかも洗練されたデザインというものです。
骨壺も、ピンクやブルーといった色使いや、漆で仕上げた高級品などが市販されています。
骨壺も仏壇も既存のイメージのものばかりではなく、新しい需要に合わせて変化しています。